担保抹消はなぜしなければならないか

掲載日:令和2年6月22日 最終更新日:令和2年7月28日

はじめに


司法書士の代表的な業務である不動産登記。

 

その中でも、皆さんにとって比較的身近なものとして担保抹消の手続きがあります。

住宅ローンを完済したことに伴う抵当権抹消登記はその一例です。

 

ただ、この担保抹消の手続き、皆さん必要性がいまいちピンとこないのではないでしょうか。

そのためか、手続きをしないまま放置しているケースも少なくはありません。

 

今回は、担保抹消がなぜ必要なのか、また担保抹消は早めにしておいた方が良い理由について解説していきたいと思います。

担保抹消の必要性


完済すれば勝手に消えてくれるわけではない

住宅ローンの完済に伴う抵当権抹消登記を例にお話しいたしましょう。

 

住宅ローンを完済すれば、抵当権自体は消滅します。

 

ただ、土地やご自宅の登記簿に記載された抵当権の登記は、完済したことで自動的に消えてくれるわけではありません。

所定の書類を準備し、法務局に対し抵当権抹消登記の申請をしてはじめて、登記簿上の抵当権は消えてくれます。

 

そのため、住宅ローンを完済したら、金融機関から抵当権抹消登記に必要な書類が皆さんに交付されます。

「必要な書類は渡すから、あとは皆さん自身で手続きしてくださいね」というわけです。

 

もし抵当権を抹消しないでいるとどうなるのでしょうか。

 

手続きをしない限り登記簿上の抵当権は残ったままになります。

登記簿というのは第三者に公示されるものですから、抵当権の登記が残ったままならば、実際にはローンを完済していたとしても、傍から見れば完済していないも同然です。

 

気分がいいものではないでしょうが、第三者からすれば登記簿を見て判断するほかないのですから、やむを得ません。

 

ローンを完済したということを第三者にしっかり公示するためにも、抵当権抹消登記の手続きをすることは重要です。

売却の際は担保抹消を済ませるのが常識

もうひとつ、担保抹消の必要性を語るうえで欠かせないのが、担保抹消をしないと不動産の売却ができないという点です。

 

不動産を売買する際は、売主は不動産に登記された担保を抹消するのが常識です。

ほぼすべての売買契約書で、売主は担保の登記のない状態で不動産を引き渡すという旨の条項が記載されています。

 

不動産の売買があればそれに伴う名義変更をしますが、既に完済していれば名義変更と同時または事前に、売却代金をもって完済の手続きをするということであれば名義変更と同時に担保抹消の手続きをします。

 

売る側から考えると少々面倒に感じるでしょうが、買う側の立場になって考えてみてください。

担保のついた不動産なんてとても買う気にはなりませんよね。

 

担保抹消をせずに放置していると、いざ処分しようとなったときにそれが障害となってしまうケースに発展しかねないのです。 

そういう意味でも、担保抹消の手続きは重要といえます。

担保抹消は早めにしておいた方が良い理由


担保抹消の手続きの必要性はご理解いただけたと思います。

 

とはいえ担保抹消の手続きは、実はいつまでにしないといけないという期限がありません。

よって、ローンを完済して金融機関から書類を受け取っても放置してしまう方が一定数いらっしゃいますが、期限がないからといって先延ばしにはせず、早めに済ませておいた方が良いです。

 

その理由は、いざ手続きをやろうとしたときに余計な手間や費用がかかってしまう恐れがあるからです。

 

金融機関から交付される書類には、金融機関名や所在地、その代表者の氏名が記載されているものがあります。

手続きをしないでいる間にそういった事項に変更があった場合、別の書類が必要になったり、金融機関に書類の再発行をしてもらわなければならなくなるといったことが起こりえます。

 

代表者に変更があったという程度であればまだいいですが、金融機関自体が合併などで消滅したといったケースでは少々面倒です。

 

そうなると、ご自身で手続きをするのは至難の業ですし、司法書士に依頼しても通常より高い費用を払わなければならないといったことにもなってきます。

 

また、担保抹消の手続きをしないまま名義人が亡くなると、当然相続人が担保抹消をしなければなりません。

相続人の方に手続きの面だけでなく、金銭面でも余計な負担をかけることになってしまいます。

 

こういったリスクを回避するためにも、金融機関から書類を受け取ったら、すぐに手続きを済ませるようにしてください。

専門家である司法書士にご相談ください


担保抹消の手続きはご自身ですることも可能です。

ですが、登記申請書を作成したり、法務局に足を運んだりと案外大変な作業です。

 

難しそうということであれば、専門家である司法書士に相談してみてください。

書類を受け取ってから間が空いてしまった方はなおさらです。

 

司法書士に頼むといっても、よほど古い担保の登記でもない限り数万円以内に収まることがほとんどです。

 

ちなみに、当事務所であれば、書類を受けとってすぐであれば総額1万円台で手続きいたします。

全国どこからでも、オンラインでのご相談など可能となっておりますので、ぜひお気軽にお問い合わせください。