今回は、相続放棄で実際にあった事例をご紹介しようと思います。
ある時、亡くなられた兄弟の相続放棄をしたいというご相談がありました。
お話を伺っていると、なんと亡くなられてからもうすぐ3ヶ月が経とうとしていました。
期限は相談があった日から4日後でしたが、ご相談日が金曜日だったため、期限は実質2日後(翌火曜)です。
ご兄弟の相続放棄なので、戸籍の数はそれなりになりそうですし、期限に間に合うとは到底思えませんでした。
そこで、私はある方法をとりました。
それは、相続放棄申述書のみを先に提出し、戸籍謄本等は後日改めて提出するというものです。
相談を受けたその日のうちに申述書を作成、月曜の朝一でお伺いし、申述書に印鑑をいただきました。
そして翌日に家庭裁判所に確実に届くよう、午前中のうちにポストに投函。
申述書に送付の案内を同封していましたが、それには期限が迫っているため取り急ぎ申述書のみを提出、戸籍謄本等は後日速やかに提出しますという旨を記載しました。
その後、必要な戸籍謄本等を代理で取得し、家庭裁判所に送付。
家庭裁判所からは特に連絡もなく、無事に相続放棄の申述は受理されました。
依頼人様はご相談の時点で、もうすぐ期限も過ぎるし、半ば相続放棄は諦めていたとおっしゃっていました。
しかし、今回のように、どうにかなるというケースは往々にしてございますので、諦めることなく一度専門家に相談してみましょう!
掲載日:令和2年6月2日
最終更新日:令和6年6月3日