抵当権を抹消をしないとどうなる?担保抹消はなぜしなければならないのか

掲載日:令和2年11月4日

はじめに


司法書士の代表的な業務である不動産登記。

 

その中でも、皆さんにとって比較的身近なものとして、担保抹消の手続きがあります。住宅ローンを完済したことに伴う抵当権抹消登記はその一例です。

 

ただ、この担保抹消の手続き、皆さん必要性がいまいちピンとこないのではないでしょうか。

そのためか、手続きをしないまま放置しているケースも散見されます。

 

では担保抹消をしないとどうなるのか、そして担保抹消がなぜ必要なのかについて、司法書士である私から解説をさせていただきます。

担保の登記がずっと残ったままに


住宅ローンの完済に伴う抵当権抹消登記を例にお話しいたしましょう。

 

住宅ローンを完済すれば、抵当権自体は消滅します。

ただ、土地やご自宅の登記簿に記載された抵当権の登記は、完済したことで自動的に消えてくれるわけではありません。

 

所定の書類を準備し、法務局に対し抵当権抹消登記の申請をしてはじめて、登記簿上の抵当権は消えてくれます。

 

そのため、住宅ローンを完済したら、金融機関から抵当権抹消登記に必要な書類が皆さんに交付されるのです。

「必要な書類は渡すから、あとは皆さん自身で手続きしてくださいね」というわけです。

 

では仮にそのまま何もせず、抵当権を抹消しないでいるとどうなるのでしょうか。

もうお分かりでしょうが、手続きをしない限り登記簿上の抵当権は残ったままになります。

 

登記簿というのは第三者に公示されます。

誰でも見ることができます。

 

ですから、抵当権の登記が残ったままならば、実際にはローンを完済していたとしても、事情を知らない第三者から見ればまだ完済していないのかな?と考えてしまいます。

第三者からすれば、登記簿を見て判断するほかないのですから、これはしょうがないことです。

 

信用問題にもなりかねませんので、ローンを完済したということを第三者にしっかり公示するためにも、抵当権抹消登記の手続きをすることは重要です。

売却ができなくなる


こちらの方が重要でしょう、担保抹消の必要性を語るうえで欠かせないのが、担保抹消をしないと不動産の売却ができないという点です。

 

不動産を売買する際は、売主は不動産に登記された担保を抹消するのが常識です。

ほぼすべての売買契約書で、売主は担保の登記のないきれいな状態で不動産を引き渡すという旨の条項が記載されています。

 

不動産の売買があればそれに伴う名義変更をしますが、既に完済していれば名義変更と同時または事前に、売却代金をもって完済の手続きをするということであれば名義変更と同時に担保抹消の手続きをします。

 

売る側から考えると少々面倒に感じるでしょう。

しかし、買う側の立場になって考えてみてください。

 

担保のついた不動産なんてとても買う気にはなりませんよね。

 

担保抹消をせずに放置していると、いざ処分しようとなったときに担保の登記が障害となってしまうケースに発展しかねないのです。

早めにしておかないと後々面倒に!すぐに手続きに取りかかりましょう


これまで、担保抹消をしないとどうなるのか、そして担保抹消がなぜ必要なのかについて解説してきました。

 

担保抹消の手続きの必要性はご理解いただけたと思いますが、実は担保抹消の手続きは、いつまでにしないといけないという期限がありません。

 

よって、ローンを完済して金融機関から書類を受け取ってもすぐに手続きしない方も結構いらっしゃいますが、期限がないからといって先延ばしにはせず、早めに済ませておいた方が良いです。

 

その理由は、いざ手続きをやろうとしたときに余計な手間や費用がかかってしまう恐れがあるからです。

 

金融機関から交付される書類には、金融機関名や所在地、その代表者の氏名が記載されているものがあります。

手続きをしないでいるうちにそういった事項に変更があった場合、別の書類が必要になったり、金融機関に書類の再発行をしてもらわなければならなくなるといったことが起こりえます。

 

代表者に変更があったという程度であればまだいいかもしれませんが、金融機関自体が合併などで消滅したといった場合はなかなか面倒です。

そうなると、ご自身で手続きをするのは非常に困難になりますし、司法書士に依頼しても通常より高い費用を払わなければならないといったことにつながってきます。

 

また、担保抹消の手続きをしないまま名義人が亡くなると、当然相続人が担保抹消の手続きをしなければなりません。

相続人の方に手続きの面だけでなく、金銭面でも余計な負担をかけることになってしまいます。

 

担保抹消はご自身の責任で、金融機関から書類を受け取ったら、すぐに手続きを済ませるようにしましょう。

専門家である司法書士に相談してください


抵当権抹消登記をはじめとした担保抹消の手続きは、司法書士の専門分野です。

 

お困りの方は、ぜひお近くの司法書士にご相談ください。

特に、金融機関から書類を受け取ってからしばらく間が空いている方は、司法書士に相談し、書類を確認してもらうようにしましょう。

 

当事務所でも、もちろんご相談をお受けいたします。

初回のご相談は無料ですので、北九州市近郊の方は、ぜひお気軽にご相談ください!

 

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