相続登記の義務化について

掲載日:令和3年4月26日 最終更新日:令和3年5月26日

いよいよ相続登記が義務化されます


令和3年4月21日、民法等の一部を改正する法律及び相続等により取得した土地所有権の国庫への帰属に関する法律が成立しました。

いよいよ相続登記が義務化されることとなります。

 

本記事では、相続登記の義務化について、現段階で分かっていることを皆さまにお伝えしていこうと思います。

相続登記の義務化


原則不動産の所有権の登記名義人について相続の開始があったときは、当該相続により当該不動産の所有権を取得した者は、自己のために相続の開始があったことを知り、かつ、当該所有権を取得したことを知った日から3年以内に、所有権移転の登記(=相続登記)を申請しなければなりません。

 

申請すべき義務がある者が正当な理由がないのにその申請を怠ったときは、10万円以下の科料が課せられます。

 

期限について細かく書かれていますが、少し分かりにくいかと思います。

一つずつ解説していきましょう。

 

所有権の登記名義人が亡くなったが、その子が相続放棄をしたため、兄弟姉妹が相続人になったというケースがあるとします。

このケースでは、兄弟姉妹は子が相続放棄をしたことによりはじめて相続人となります。

つまり、自己のために相続の開始があったわけです。

 

なので、子が相続放棄をしたことにより自分が相続人になったということを知ったときから3年以内というのが、期限の起算点ということになります。

これが「自己のために相続の開始があったことを知り」の意味です。

亡くなった日から3年以内、というわけではないのです。

 

次に、「当該所有権を取得したことを知った日」について。

取得した日ではなく、あくまで取得したことを知った日です。

 

所有権の登記名義人が亡くなったが、不動産を持っていたことを相続人が知らなかったということもあろうかと思います。

なのでその場合には、くなった方名義の不動産があることを知ったときから3年以内というのが、相続登記の期限ということになります。

相続人申告登記(仮称)が創設されます


申請すべき義務を負う者は、登記官に対し、所有権の登記名義人について相続が開始した旨及び自らが当該所有権の登記名義人の相続人である旨を申し出ることができる制度が創設されます。

制度の名称は決まっていないようですが、現段階では相続人申告登記と呼称されています。

 

先述した、3年の期限内に相続人申告登記をした者は、所有権の移転の登記を申請する義務を履行したものとみなされます。

 

なんらかの事情で期限内に相続登記の申請ができない場合などのための救済措置として創設されます。

相続登記義務化Q&A


Q.正当な理由がないのに申請を怠ったときとは?

A.法務局の登記官の判断に委ねられることになると思われます

【解説】

ケースバイケースになるかと思いますので、一概には言い切れないところではありますが、ただ忘れていたというのは間違いなく正当な理由に当たらないでしょうから、注意しておきましょう。

 

Q.改正法の施行前に亡くなった登記名義人についても義務は課される?

A.すでに相続が発生している場合でも、義務が課される予定です

【解説】

この度の改正法が施行される前に亡くなった登記名義人についても、義務が課される予定となっております。

この場合でも、相続人申告登記を利用し、義務を免れることができます。

なお、時間の経過により相続人が多数になってしまっている場合などもあるため、所定の経過措置が設けられることとなっています。

 

Q.義務化されるのはいつから?

A.2023年からの予定です

【解説】

この度の改正法は2023年に施行される予定です。

まだ少し余裕はありますが、義務化されてから慌てることのないよう、登記名義人がすでに亡くなっているという場合は、早めに相続登記を済ませておきましょう。

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